TOEIC850点を机上の勉強そっちのけで取得した方法④

TOEIC900への道
Wolfgang ClaussenによるPixabayからの画像

~ TOEIC420点 → TOEIC525点 イギリス後編 ~

 前編からの続き

「ふぁうんてん?」と半ば発狂しつつ質問してくる変なアジア人女に対し、タクシー運転手(若いイケメン)は「Yes」と答えるのみ。そりゃそうよね、一体何が言いたいのか質問の意図がこれじゃさっぱり分かりませんがな。日本で外国人が噴水指さして「噴水?」って聞いていたら、私も「そうだ」と答えるでしょーし。

不安になりながら、校内(ちゃんと学校でした)を歩いていると、地元の大学生とすれ違いまして、本当は彼女にも「ここは学校?」って聞きたかったけど、さっきの”ふぁうんてんトラウマ”がフレッシュな状態で記憶に保管されていたため聞けず。。でも勇気を出して、「Good morning!」と言ってみた。

が!   ガン無視でした。

朝から悲しみの二連発に打ちひしがれながら歩いていると、見慣れたクラスメイトの姿が✨やったー!助かった!こんなに安心したのは後にも先にも今のところこれが一番の出来事。

因みにこのガン無視されてしまった理由、今だから分かるのですが、全て私が悪いと断言できます。というのも、「Good morning」の声が消え入るような小ささだったということ。もしその声が奇跡的に彼女の耳に届いていたとしても、目も合わせていない状態で後ろからボソっと挨拶したにすぎず、そもそもその挨拶の仕方自体もまちごーとるわ!という。友達ならまだしも、見ず知らずのアジア人にまさか挨拶されるなんて思わないだろうし。無視されて悲しむということ自体お門違いだったわけですよ。

学校の授業は日本からのお馴染みのクラスメイト+現地の先生でした。授業自体はお堅くなく、カジュアルな雰囲気。憧れのイギリスで生活できているワクワクが授業中も止まらないといった感じで受けていました。
ただ、日本人あるあるですが、授業中に先生が質問をしても、

誰も答えない。。

意見を求めても、
誰も意見を言わない。。

決してわざと先生を困らせようとしているわけではなく、むしろ答えたいし意見を言いたい!けれど英語力ないし、恥ずかしいし、話せないし。と頭の中でぐるぐるぐるぐる。クラスメイトも同じせいか、みんなだんまり。
そんな中、勇者の一人が一言発せば、それにならって、「私もそう思います。」「うんうん」みたいな流れが日常的に繰り返されていました。

学校が終われば、友達と町へふらっと買い物に行ったりするものの、日が暮れる前には家に。
飲みにもパーティーにもクラブにも行かず(当時19歳。イギリスでは合法ですが、日本ではまだ未成年なのでね)、基本は家と学校の往復のみ。学校から帰ったらホストマザーのマギーと一緒にEastEndersやCoronation Street(イギリスのドラマ)を観る。ひたすら無言で観る!そしてドラマが終わったら、夕食を食べて、シャワー浴びて部屋に戻る。そんな毎日でした。私は会話となるとかなり無口になっていたので、マギーが話す英語をふんふんと聞いてるだけ。
感情表現もあまりせず、微笑みながらただひたすらうなずくだけのコミュニケーション。これってコミュニケーションというレベルか?ってくらい。
ある日、いつものようにマギーとEastEndersを観ていると、ドラマ内で時間の話をしていたので、ふとマギーが壁掛けの時計を指さしながら、「フューミー、今日本は何時なの?」と尋ねてきた。このくらいの英語なら私も答えられるだろうと踏んでの簡単な質問。ただ、今日本時間が何時かなんて気にせずのほほんと生きていた私は、え?!とプチパニック。

とっさに出た言葉が「Wait a minute!」だったのだけど、
まーその時のマギーの驚いた顔といったら!
大きい目を更に大きくして、私をまじまじと見つめながら、

「フューミー!あなた英語しゃべれるじゃない!」
「とっても上達したわね~!凄いわ偉いわ~!」

と目を輝かせながら大絶賛の嵐嵐嵐!(焦)

いや、そのくらいの英語だったら、中学生の時にも話せていたし。と思うのだけど、そ・の・く・ら・い 今まで無口で何も話せていなかったから、そりゃびっくりするわな。

それからはマギーが簡単な質問をしてきて、私がたどたどしい英語で答えていくという流れができましたが、英語の質問を一旦日本語に置き換えて→答えを日本語で考えた後→英語に置き換えるという作業をいちいち脳内でぐるぐる回していたたため、まー時間がかかるかかる。(笑)

またとある別の日、いつものようにまっすぐ家に帰ってドラマを観ている私に「フューミー、あなたもたまにはパブとか飲みに行ってもいいのよ?ハウスメイトのフランス人の子なんか毎日酔っぱらって帰ってきてるじゃない。」と心配顔で話してきたマギー。
私にとってはマギーと一緒に観るEastEndersやCoronation Streetの時間がとっても楽しくて、ほぼ無言だしドラマの内容なんてさっぱり分からないけど、マギーと一緒にいれるこの空間がとっても心地良くて、大好きで、だからパブとか行く必要ないんだよー。と言いたかったけど、当然ながら会話力なく言えず。(泣)
「It’s OK! I like this.」くらいしか言えず。(´;ω;`)ウゥ

そんなロクにコミュニケーションも取れないまま、時間はあっという間に過ぎてゆき・・・
私がイギリスに来て3週間、残り滞在期間が1週間を切ったくらいの頃、夕食を食べていると、マギーが急に立ち上がってどこかへ行ってしまった。マナーを重んじるイギリス人。食事中に理由なく立ち上がるなんてどうしたんだろうと思っていると、しばらくして目を赤く腫らして戻ってきました。”な、泣いてる??”状況が理解できずにポッカーンとしている私をよそに、「さっ!食べましょう!」と気丈にふるまうマギー。大丈夫?ともどうしたの?とも聞けず、聞きたいけど英語が出てこないぃぃ!バカバカ私のバカ!

でもそれから1週間後、1ヶ月の語学研修を終え、いよいよ私が家を去る前日の夜のこと。やっとマギーの泣いていた理由が分かりました。
英会話は絶賛不得意中だけど、文法と単語を駆使し、お礼の手紙を時間をかけて書いていたとき、ふと自然と頬を伝う涙が。

私、居なくなるんだ。もっとこの居心地の良い空間と時間ををマギーと一緒に過ごしたかった!マギーともっと話したかった!思い出せばどれもステキな想い出ばかりで、溢れ出す想いが抑えきれず、その後一人でギャン泣き。

会話はアレでしたが、お互い心は繋がってたんだな~としみじみ。

この1ヶ月の勉強といえば、学校でのテキストに添っての勉強(たまに宿題)と、夕食後に部屋で気が向いた時だけにやるお勉強。でもこれはほとんどやらず、部屋にはテレビがあったので、TOP OF THE POPSとか音楽番組やらなんやらを観て過ごしていました。

このイギリスで過ごした1ヶ月の間に大きな発見が2つありました。
1つ目はこの国が大大大好きであること。
2つ目は私の英語は通じるということ。めっちゃ簡単な英語ですが。それでも現地の人に自分の英語が通じたという経験は大きかったです。

そしてまたこの国に戻ってこようと誓うのであった。

まじ好きイギリス好き~。あのどんよりとした空も、濃霧な朝も。日本に帰りたくねぇぇ~。となりながら、涙の帰国。

イギリスから戻ってきて、TOEICを受けました。その前に一応TOEIC本を買ってきて、問題を解く。まー、相変わらず不正解が多い。(笑)でもその本はなんとかやり切って(というか薄いからすぐ終わった)、受検。結果は525点!イギリスの生活で耳が慣れたようです。リスニングの点数が伸びていた。

心躍る瞬間でした。

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